リフォームと建て替えはどっちがいい?メリット・デメリットを紹介
老朽化した家の機能を改善するとき、リフォームまたは建て替えの2通りの方法が考えられます。
どちらを選ぶかで費用も大きく変わりますし、工事期間も税金面でも違いがありますので、それぞれのメリットとデメリットをよく比較して最適な方法を選択することが大切です。
このページでは、リフォームと建て替えのメリット・デメリットをご紹介します。
リフォームのメリット
費用は一戸建てよりも安く抑えられる
リフォームにかかる費用はリフォーム箇所や住宅の面積、工事内容、設備の本体価格により大きく異なります。
しかし、大抵は30~35坪の一戸建てで約1,000万円程度~約1,800万円程度が相場となります。
建物の状態が良く、間取りを活かしてリフォームをすることができれば場合によっては1,000万円以内に費用を収めることも可能です。
工事期間が短い
建て替えとリフォームでは工事期間もリフォームの方が短く済む傾向があります。
ただ、フルリフォームやスケルトンリフォーム、特別なリフォームのような大規模なリフォームでは工期が半年以上に及ぶこともあります。
しかし工夫次第では在宅しながらリフォームを進めることも可能ですので仮住まいを用意する必要もなく工事期間がネックになることもなくなります。
税金の負担が少ない
リフォームでは建築確認申請が発生しなければ固定資産税の見直しの対象にはならず、税金が上がることはありません。
家をフルリフォームで一新しても税額が上がらないのは大きなメリットです。
ただし、増築や建物の用途変更、大規模改修で解体面積が多いリフォームでは建築確認申請が必要です。
一方で、耐震改修工事、断熱改修工事、バリアフリー工事、太陽光発電の設置工事をする際には自治体によっては固定資産税の軽減制度受けることもできます。
詳しくは自治体のホームページや窓口で問い合わせてみましょう。
リフォームのデメリット
間取りの制約がある
リフォームではフルリフォームであっても家の構造に関わる柱や梁、階段などは移動ができないことがあるため、間取りを変更する場合は柱や梁を残した上で配置を考える必要があります。
例えば吹き抜けにして明るい空間にしたい場合、天井を減らすことになり地震の揺れを壁だけで受けることになるため、建物の構造によっては耐震性を落とす可能性があります。
このように、ある程度間取りに制約のあるリフォームになりますので、こだわりがある場合にはデメリットとなります。
費用が高額になる場合もある
建物の耐震性によっては耐震改修工事により費用が高くなる可能性がありますので注意が必要です。
1981年5月以前に建てられた家は耐震基準を満たしていない可能性があるため、耐震改修工事が必要となります。
耐震改修工事の費用相場は約100万円程度~約300万円程度ですが、リフォームの内容によっては建て替えとほぼ変わらない費用になってしまうこともありますので、十分な検討が必要です。
リフォームローンが使いにくいこともある
リフォームローンは住宅ローンに比べ、審査期間も2週間程度と短く、無担保でも借り入れすることができます。
しかし、金利が2~5%と高く、借入期間も10年程度~20年程度と短いため、返済条件があまりよくありません。
また、リフォームローンの限度額は1,000万円となっていることが多く、高額リフォームでは自己資金を多めに準備しなければならないことが多くありますので注意が必要です。
建て替えのメリット
工事の自由度が高い
建て替えの最大のメリットはリフォームと比べて制約なく自由にプランを決めることが出来るという点です。
そのため、間取りも家の形状も思い通りの家を作ることが可能です。
建物全体をリニューアルできる
築年数が古い物件をリフォームする場合、構造部分の修繕などの必要が出た場合は費用が大きくなってしまいます。
そのため、古い建物の場合は一度解体して新たに建て直した方が手間もかからず費用が安くなることもあります。
耐震性についても最新の耐震基準で建築できますし、一般的な工法であれば従来よりも断熱性の高い家が建ちますので、安全で快適な家をつくることができます。
全てが新しくなる
建て替えは全てが新しい新築住宅に住むことが出来るという点も大きなメリットです。
キッチンやお風呂などの水回りだけでなく、玄関や床、柱なども新品となりますので新築ならではの良い香りもしますし、シロアリ対策もしっかりと行われますので安心です。
新しいものに囲まれて気分的にも嬉しい住まいが手に入ります。
建て替えのデメリット
費用負担が大きい
建て替えの場合、費用相場が約1,500万円程度~約2,500万円程度とリフォームに比べても高額になります。
建て替えの場合には建物を壊す際にも費用が発生しますし、仮住まいや引っ越しの費用もかかります。
また、建て替えでは建築確認申請を行う必要があり、申請が行われると固定資産税が見直され、税額が上がりますし、登記費用も発生します。
このように、リフォームにはないさまざまな費用が発生します。
工事期間が長い
建て替え工事には半年ほどの期間がかかります。
プランニングから手続き関係まで含めると1年はかかると考えておいた方が良いでしょう。
仮住まいに住むことを考えると半年ほどは生活環境が変わることは考慮しておきましょう。
再建築不可物件は建て替えができない
建築基準法改正前に建てられた建物の中には「再建築不可物件」というものがあります。
建築基準法の要件を満たしていない土地には建物を建てることができません。
しかし、建築基準法改正前に建てられた建物の土地には要件を満たしていないものもあります。
このような建物は「再建築不可物件」と呼び、建物の解体後は新たに家を建てることができません。
このような場合にはリフォームを選択することになります。
リフォーム・建て替えはメリット・デメリットを考えて選択する
リフォームと建て替えのメリット・デメリットをご紹介しました。
どちらを選択するかは費用面とメリット・デメリットを照らし合わせて最適なものを選ぶと良いでしょう。
また、現在の建物の状態も十分に考慮することも大切です。
迷った場合は一度新しいライフプランを具体的にした上でリフォーム会社、建築会社に相談してみるのもおすすめです。
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