一昔前まではどの住宅でも和室が中心でした。
和室は日本独自の材料を使用して部屋が作られています。
特に畳はカビやダニが発生しやすく、アレルギー体質の方にとっては問題になります。
また畳や障子、襖は一定期間を過ぎると張り替えのメンテナンスをしなければなりません。
さらに高齢になると身体に合った生活スタイルが変わってきます。
各部屋とリビング全体がフローリングで、段差のないバリアフリーの家が良いと感じる高齢者もいます。
以上の理由から、和室を一部だけ洋室にリフォームする人も近年増えています。
この記事では和室のリフォーム工事の方法やかかる費用について解説しています。
和室を洋室へとリフォームするとどんなメリットがあるのか?
和室は洋室と比べると床の断熱性や防音性が高いという利点があります。
またフローリングと違い直接床に寝転んで遊べるので、子供が小さい期間は床を広く使って遊ぶために和室の方が良いと感じる人もいます。
しかし洋室は重い家具を置いても床がへこむことが無いので、子供が成長して勉強机やベッドが必要になると、家具を使った生活スタイルに変わるため、床がフローリングの洋室のほうが便利になります。
さらに洋室は模様替えが簡単に出来るので、使わなくなった子供の部屋を書斎や寝室にする時でも便利で、和室よりも利用できる幅が広がります。
このように生活スタイルの変化や子供の成長によって、和室をそのままにするよりも洋室にリフォームしたほうが効率的だと感じる方が増えています。
和室の畳をフローリングに変更するメリット
畳の手入れは思っているほど面倒ではないのですが、湿気が多くなるとカビて、害虫も発生しやすいので、半年に一度は日干しすることをおすすめします。
しかし飲み物や食べ物をこぼした時や家の中で飼っているペットがおしっこした時にも拭き取るしか無いのでメンテナンスが大変です。
そんな畳のメンテナンスや掃除で悩んでいる方は、畳をフローリングにリフォームしてみましょう。
畳の部屋の床をフローリングにリフォームする費用の相場は約20万円程度から約30万円程度で、リフォーム会社の施工期間も1日から3日程度です。
金額が高いと感じる方もいますが、もともと和室と洋室の構造が異なり、畳の厚さとフローリングの厚さの差を無くして補強もするので、下地の工事が必要になるため費用も多くかかります。
部屋の床がフローリングに変えると掃除が簡単になりますが、生活スタイルにも変化が生じて、椅子に座りベッドで寝る生活になり身体の負担を減らすことができます。
年を取り正座で座るのが辛いと感じている方は、フローリングへのリフォームを検討してみましょう。
和室の押入れがクローゼットに変わるメリット
和室の押入れは布団をしまっておくことが目的なので、その他の物を収納する用途は考えられていませんでいた。
そのため押し入れに洋服を収納しにくいと感じている人がほとんどです。
押入れの空間をクローゼットにすると、収納がしやすくなりハンガーで掛けられるので、衣類にシワが付きません。
押入れをクローゼットにリフォームする価格は15万円程度から25万円程度です。
クローゼットのドアは折れ戸と開き戸があるので、部屋の造りに合わせて自分の好みで選べます。
なお押入れからクローゼットに変える時には、クローゼットの中は湿気がこもりやすいので、工事する際に衣類がカビ無いように、リフォーム会社に頼んで調室建材を入れてもらうと良いでしょう。
和室の壁をクロスに張り替えるメリット
和室は砂壁という素材を使っていますが、触るだけで砂がボロボロと落ちてきたり、汚れていても手入れが出来ないので、近年ではあまり人気がありません。
内装業者に依頼して砂壁をモダンなクロスに張り替えると、掃除しやすい部屋に変わります。
またクロスはデザイン性に富んでいて種類も豊富で、汚れを落としやすく傷が付きにくい特徴があります。
さらにクロスはカビにも強いですし、洗剤を付けたタオルで拭き上げるだけで、壁紙に着いた汚れはキレイになります。
クロスへの張り替え工事にかかる時間は、1日程度から2日程度です。
砂壁からクロスに張り替えるには10万円前後の費用が目安ですが、機能性が高く質の高いクロスを希望した時には料金も高くなります。
リフォームする時に和室と洋室の天井の高さをそろえる
従来の和室と洋室が混在している住宅は、天井と間仕切りの高さが違う造りになっていて、部屋ごとの空間が異なっている設計でした。
しかし大きくリノベーションすれば、各部屋の天井の高さを均一に出来るので、圧迫感が抑えられます。
天井板がみえる和室の天井でも、リフォームする時に一枚ボードを入れることで、古い和室がおしゃれな洋室へと生まれ変わります。
また壁や天井にボードを重ねる工事をすることで、壁と壁の間に空間ができるので断熱や防音の効果が高くなります。
和室がモダンな雰囲気の洋室に変わってから、ダウンライトを取り付けたいと思っても、天井に下地が入っていないと取り付けられません。
それでダウンライトが入る分だけ天井を少し下げなければなりません。
リフォームを依頼する前に自分の家の天井が直天井か、下地があるのか事前に確認しておき、必要な時にボードを張り付ければいつでも自分の好きなように模様替えできるので安心できます。
自分でdiyすれば簡単に和室のイメージを変えられる
diyやインテリアの模様替えをするだけで、和室のイメージを変えることは可能です。
例えば畳をフローリングに張り替えることは出来なくても、ホームセンターからウッドカーペットを買って来て、diyで畳の上に敷けば、フローリングのような見た目になります。
カーペットは木目だけでなく、コルクやタイル風のデザインなど種類が豊富なので、自分の好みに合わせて変えてみましょう。
また障子のある窓にロールスクリーンを掛けると、窓が全て開くので明るい和室になります。
通常のカーテンとは違い、ロールスクリーンは軽いのでレールの取り付けも簡単です。
障子とは違い引き違いの部分がなくなるので、窓が簡単に開けられるようにもなるのでお勧めです。