ベランダは洗濯物を干す場所と認識している人がほとんどですが、近年ではリビングの代わりにベランダやバルコニーを利用する人が増えています。
ベランダをリフォームするときには、デザインだけでなく、機能的で長く使えること、便利に使えることも考えるポイントです。
ベランダをリフォームする工事には種類が多くあるので、どのような形状があるのか、費用がどれほど必要かを知っておくと良いでしょう。
この記事では、ベランダのリフォームを行うときに必要な情報を紹介しています。
ベランダをリフォームすることが大切なのはなぜか
ベランダは住宅の外に取り付けるので、雨や太陽光の影響を直に受ける場所であり、素材が劣化しやすい傾向があります。
落下防止の鉄の柵を設置している家庭では、鉄部分が錆びて劣化する恐れがあります。
ウッドデッキのベランダは、木を材料に出来ているので表面が腐食します。
そうなると見た目が悪くなるだけでなく、壊れやすくなるため、小さな子どもがいる家庭では安心できません。
そのためベランダは定期的にメンテナンスするようにしましょう。
またベランダをリフォームして大きくすると、洗濯物を干せる量が増えるので大家族の場合には助かります。
また屋根を取り付けたり、汚れにくい床にする、手すりを設置するなどのリフォームでも、機能性が増します。機能性を向上させて、生活しやすい家を作っていくうえでベランダのリフォームは大切です。
ベランダをリフォームするときには目的をはっきりさせる
ベランダのリフォームをするときには、リフォームをする理由と使用する目的をはっきりさせることが重要です。
一例として、床や壁の表面が剥がれ、見た目が悪くなり、雨漏りがする可能性があるため、防水性を高めるためにコーティング工事をするケースや、高齢の親と同居して洗濯物の量が増えて多くの洗濯物を乾かせるスペースが欲しいのでベランダを広くするなど、いろいろな希望があります。
それで現在困っている内容や、どのように改善したいのかをはっきりさせて、施工業者に話を聞いてもらうと良いでしょう。
ベランダの防水性を高めるリフォームについて
ベランダのリフォームの一例として、防水材を使って防水作用を向上させる工事があります。
ベランダの外壁が剥がれたり、ヒビ割れたときには防水作用を向上させるための補修作業を行ないます。
長期間放っておくと雨漏れが発生する危険が増すので、きちんと防水補修をするようにしましょう。
防水補修の方法には、FRPを使用する防水工事と、ウレタンを使用する防水塗装があります。
FRPを使用する防水工事は、ポリエステル樹脂とガラスで作られたマットを使って、防水層を設置してベランダの床に水が入らないようにする工事のことです。
工事の流れでは強化プラスチックで出来たシートを貼り付けて、その上からグレー色の塗料を塗って仕上げます。
ほかの防水工法と比べると防水性や耐久性が高いメリットがありますが、価格はほかの工法よりも高くなり相場としては約10万円から20万円です。
一方ウレタンを使用した防水工事では、ウレタン樹脂系の防水塗料をベランダ全体に塗ります。
ウレタンは柔軟性のある塗料なので、ひび割れしにくく防水作用を長く保ちます。
また、塗料を塗って防水工事をするので、複雑な形状をしたベランダでもキレイに仕上がります。
ウレタン防水の工事にかかる費用は約8万円から20万円です。
鉄製のベランダのリフォームについて
ベランダの手すりやサッシなどが鉄で出来ているときには、古くなると錆びついて、ベランダが壊れてしてしまう恐れがあるのでリフォームをした方が良いでしょう。
錆止め剤をベランダ全体に塗り替えるリフォームならば、工事にかかる費用は安く抑えられますが、数年経つと再び錆びが出るため定期的にメンテナンスをする必要があります。
そのため、長い期間で見るとリフォームの価格が増えてしまうという難点もあります。
塗り替えリフォームにかかる金額は約8万円から15万円です。
鉄製のベランダをリフォームするもう一つの方法は、ベランダ自体を新しく取り替える工事です。
鉄製のベランダが劣化する度にペンキを塗り替えると、費用が増えていきます。
しかし新しいベランダへ取り替える工事ならば、メンテナンスが簡単なアルミ製のベランダと交換すると、耐久性が増し長く使用できます。
アルミ製のベランダと鉄製のベランダを比べると、錆止め塗料を塗り替える必要がないので長い期間で見るとコストを抑えられます。
アルミ製のベランダに取り替えるリフォームでかかる費用は、約30万円から50万円です。
ベランダをサンルームにリフォームをする工事について
サンルームはガラス張りの屋根や壁に覆われた空間で、サンルームがあると雨の日でも関係なく洗濯物が干せます。
梅雨の時期でも雨の影響を受けず、春や秋に花粉が洗濯物に付く心配もありません。
急に雨が降って来ても対応できるので、洗濯物を気にせずに出勤出来ます。
サンルームの中は太陽光が届き、ほどよい温度が保たれているので家庭菜園も楽しめます。
またリビングの続きとして、太陽光がよく当たる場所にテーブルと椅子を用意して、紅茶を飲みながら読書をするなど優雅な気分を味わえます。
サンルームに変えるリフォームでかかる費用は、約40万円から70万円です。
これまでのベランダが狭いので、さらに広いベランダにしたい、という要望を持っている人も大勢います。
そのようなときにおすすめなのが、ベランダを大きくするリフォームです。
ベランダの面積が増えることで、広い空間になり置ける荷物が増え、洗濯物を干す場所が増えるなど生活が便利になります。
ベランダを増築するときにかかる費用は約50万円から100万円です。
多くの住宅のベランダは屋根がない構造をしているので、屋根の取り付けリフォームを考えてみるのも良いでしょう。
屋根を設置するときには、雨を防ぐだけの大きさがあるかどうかに注意しましょう。
雨を防ぐ目的で屋根を設置しても、大きさが合わずに雨を防げない場合もあるため、工事をする前にしっかりとサイズを測って、どのような屋根にするかを決めると良いでしょう。