新築を建ててから10年を超えると、浴室のリフォームを考える時期が来ます。
しかし浴室をまるごと交換すると、価格がどのくらいになるのか不安という声も少なくありません。
また工事にかかる日数はどれくらいか、どんな会社を選ぶと良いのか分からないと感じている方も多いと思います。
この記事ではこれまでの施工事例を元に、一戸建てやマンションにおける風呂のリフォームにかかる費用や方法、ポイントについてご紹介します。
浴室の種類とそれぞれの施行方法
浴室の種類は大きく分けると、在来工法、ユニットバス、ハーフユニットバスの3種類があります。
在来工法
在来工法は、オーソドックスな浴室で、普通の部屋に防水加工をして、その上にコンクリートやタイルを貼って風呂場に仕上げる工法です。
下地に防水加工をしている以外は、普通の部屋と変わらないので、建ててから20年以上過ぎるとタイルにひびが入ったり、水漏れやシロアリなどが発生しやすいのが問題です。
ユニットバス
ユニットバスは、浴槽や壁、天井、床などのパーツを工場で作り、現場でパーツを組み立てて作ります。
全体に継ぎ目がなく、ピチッと組み合わせて作るので、水漏れする心配がありません。
またパーツを組み立てるだけなので、作業にかかる時間が短くて済むこともメリットの一つです。
ハーフユニットバス
そして在来工法とユニットバスを組み合わせたのが、ハーフユニットバスになります。例えばユニットバスにしたいと思っていた浴室の屋根が斜めになってたり、出っ張った柱がある場合には、規格サイズのユニットバスのパーツが組み立てられません。
間取りを変えずにリフォームしたい時には、ハーフユニットバスをおすすめします。
費用もさほどかからず、ユニットバスの工事と同じで、約50万円程度から約150万円程度が相場です。
浴室をリフォームするとどんなメリットがあるのか
タイル貼りの在来工法から、最新のユニットバスにリフォームすると、浴室内の断熱性が高まります。
ユニットバスはパーツごとの継ぎ目がなく、断熱性の高い素材を使っているので、冬の寒い時期にも室内が温かいのが特徴です。
冬場には高齢者が温かい部屋から寒い風呂場に来て、服を脱いで裸になると血圧が下がるヒートショックという現象もユニットバスでは起きにくいです。
また浴室を最新式にリフォームすれば、省エネ効果も得られます。
温かい浴室に断熱性の良い高断熱浴槽を設置すれば、浴槽に張ったお湯が冷めにくくなり、追い焚きの回数や時間を減らせます。
また最新のシャワーは、節水効果も抜群なので、毎月の電気代やガス代、水道代を減らせるのもありがたいです。
タイルの床にステンレスの浴槽がある在来工法の浴室から、最新のユニットバスに交換することで、浴室が新しくなり、新築のお風呂ようにキレイな仕上がりになります。
在来工法の浴室をもう一度従来工法でリフォームしたとしても、全体的に新しくするので、ひび割れたタイルが新しくなり、浴槽も新しい商品を設置すれば、カビなどの汚れもなくなり清潔感の溢れる快適な浴室に変わります。
またユニットバスは掃除がしやすい材料で作られていて、スポンジで軽く擦れば大抵の汚れは落とせます。
ユニットバスはカビが生えにくいので、普段のお手入れも楽になります。
浴室内に乾燥機を取り付ければ、水気をすぐに乾かすことができて、カビの防止に役立ちます。
なお在来工法の浴室でも、防水加工されているヒノキ風呂のような商品は、お手入れがしやすいので、普段の掃除が苦手な方は考えてしてみると良いでしょう。
浴室リフォームにかかる費用の相場について
戸建て住宅の浴室をリフォームする時にかかる費用の相場は、価格帯は約100万円程度から約120万円ほどです。
もちろんリフォーム前の浴室の広さや、設置する浴槽の材料、ユニットバスの程度などにより費用も変わってきます。
もし浴室の場所を変えるなどの、大がかりな工事を行う時には、かかる金額が相場よりも高くなる可能性もあります。
特に大変なのが、在来工法の浴室をリフォームする時に、浴室を解体して初めて土台が腐食していたり、シロアリに食われるなどが判明して、追加工事が必要になる場合です。
そのためリフォームを施工する前に、業者と工事の内容や工事の流れなどの情報をしっかり相談しておくことが大切です。
なおマンションの浴室をリフォームする時の費用の相場は、約80万円程度から約100万円程度です。マンションでの浴室リフォームでも、設置する浴槽の材料や、ユニットバスの程度などにより工事にかかる費用が違います。
もし浴室の位置を変えたい時には、マンションの管理会社と相談しましょう。
浴室にオプションで商品を取り付ける時には、浴室の暖房や乾燥機を取り付けた時には約20万円程度から約25万円程度の費用がかかります。
また浴槽をステンレスからFRPに交換すれば約 25万円程度から約35万円程度の費用がかかります。
人工大理石の浴槽は約 35万円程度から約45万円程度、ホーローの浴槽であれば約 65万円程度、ヒノキ風呂は約 95万円程度から約115万円程度が相場になります。
浴室の水栓を交換した時には約3万円程度の追加費用が必要です。高齢者のために手すりを取り付ければ、約2万5,000円程度から約3万5,000円程度の追加費用を見ておいた方が良いでしょう。
床にパネルやシートを取り付けた時には約10万円程度から約30万円程度の費用がかかります。
浴室のリフォームを依頼する時のポイント
浴室に設置する商品は、特定のメーカーにこだわりがない時には、リフォーム業者にプランを提案してもらうことをおすすめします。
というのは、自分ではある会社の商品が気に入っていても、お客様の浴室環境では別の会社の商品の方が向いている場合もあります。
そのためまずはプロの意見を聞いてから計画を固めて、それからメーカーのサイトの写真を見たり、ショールームに行ってみると良いでしょう。
またショールームに見学に行くと最新モデルの商品が並べられていて、ついつい最新の物が欲しくなりますが、必要性の低い最新の機能には注意せず、リフォーム業者と相談して、型落ちの商品や在庫品を利用すれば、費用を大幅に下げることも可能です。
さらに同じ商品であっても、仕入れた時期などの関係で、リフォーム会社によって2割程度は値段に差が出ます。
リフォームを依頼する前に、複数のリフォーム会社に見積もりを取るようにしましょう。